今更ながら、昨年の振り返りします！
長いので、よろしければお時間ある時にお読み頂けるとうれしいです〜〜！
3月の振り返りはこちら。
4月
Free! -Eternal Sumner-
Free!2期もよかった〜！圧倒的ヒロイン・凛ちゃんが可愛くてどきどきした！！！気が強いのに泣き虫なの最高では？泣き顔ごちそうさまですッ！凛ちゃんが最高のチームを持てたのも、無欲だったはるちゃんに夢ができたのも、幼馴染コンビの関係性もよすぎて、心の中の尊いボタンを連打。
おかえり〜ただいま〜のところ、感慨深い。カプ厨ゆえに勝手に新婚生活を描き始めました。一年経っても色褪せないイマジナリー新婚生活。圧倒的ヒロイン凛ちゃんにみんなメロメロってことだね！(強引なまとめ)
そういえば、映画やってたときにFree!が表紙のアニメ雑誌何冊か買ったんだけどね、凛ちゃんはヒロインって書いてあったよ！公式でヒロイン認定されてるのね、かわゆ、、、
その着せ替え人形は恋をする
雛人形の職人を目指す五条くんと、大好きなキャラになりたい海夢ちゃんの青春ラブコメ。
雛人形(和)×コスプレ(洋)の組み合わせが天才。作者の感性が素敵！！ウブな奥手男子×積極的なギャルの組み合わせ最高すぎて、終始口元が緩んでしまう。かわいすぎてもうだめ！
お互い意識してるのになかなかお付き合いには発展せず、友達以上恋人未満の関係がすきすぎる！尊すぎ〜〜〜！異性を感じさせるところに矢鱈ドキドキしちゃうところもリアルでよかったな〜
食べたもの
アフタヌーンティー@椿山荘
有給とって、母と『最高のアフタヌーンティーの作り方』のモデルになった椿山荘へ！
どれも上品な甘さで食べやすく、しっかりと苦味のある抹茶が最高〜〜！お茶の種類も豊富で、あっという間の2時間でした。
食べ足りなくてサンドイッチも注文しました。
サンドイッチも大変おいしゅうございました。また椿山荘でヌン活しよ！！
4月読了 45冊
目標の45冊ちょうど。
小説
星やどりの声 朝井リョウ
父の愛が紡ぐ、ひとつの奇跡の物語。
星型の天窓をもつ喫茶店・星やどり。名物の母特製ビーフシチューを求め、お腹を空かせたきょうだい達が駆け込む。慎ましくも幸せに暮らしていた早坂家だが、それぞれの内には秘めたる葛藤があった。それでも家族は形を変えて繋がっていく。星座のように。
ビーフシチューおいしそうね、じゅるり。。
桐島〜でいまいちハマれなかったんだけど、第2作目のチア男子‼︎、第3作目の星やどりの声と読んで、魅力がわかった気がする！ティーンエイジャーの揺れ動く繊細な感情の描写は勿論のこと、「声」の描写に優れてると思う。本人がいないのに、どういう人か伝わってくるんだよね…それも鮮明に…。
かるい生活 群ようこ
歳を重ね腰が重くなったとしても、身体は軽く、身の回りもこざっぱりと。
断捨離を繰り返し、余計なものとの縁を断ち切る。食も生活もかるく、健康さを求めるさまは、まるで丁寧な暮らしをするミニマリストのよう。心身の不調を感じ取る重要性を再認識。こんな風に歳をとりたいと思う、断捨離エッセイ。
いま読み返したいエッセイNo. 1。引っ越しして前より少し狭くなったし、これくらい潔く断捨離して身の回りを整えていきたいんだよねえ。私はものが多いから、どんどん捨てることができるミニマリストに強く憧れる。少数精鋭ムズカシイ。
植物図鑑 有川浩
帰ってくるって信じてるよ。思い出を一人でなぞりながら。
疲弊したさやかの前に現れたのは行き倒れの青年・樹。植物好きの樹と過ごすうちに食事が楽しみに。謎だらけの樹に惹かれるが、ある日彼は姿を消してしまうーーー。
旬の食材を使った料理の数々に食欲そそられる、雑草ラブストーリー。
高校時代はあんなにときめいたのに！樹が道端に落ちてるといいなって思ったのに！(え？)
大人になって読み返して思ったこと。
それは「樹ィ、貴重な20代半ばから後半の時間を返せ！！」。
疲れ切って乾いたさやかの心に栄養を与えてくれたのは間違いなく樹なんだけど。でもさあ、こんな去り方ないじゃん…！
ごはんは相変わらず美味しそうで、つい涎が垂れそうになるし、広義の雑草を採りに行くのも楽しそうで、基本的にはキャッキャウフフなラブストーリーだよ！
ただ、結婚を視野に入れる年齢になると「待つ」っていう描写がとんでもなくしんどくなるわけですよ。まさか、こんなに読後感が変わるなんて。。
漫画
きもち満月 谷川史子
1番好きなものを断つと願い事が叶う「好きなもの断ち」。
みちるが大好物の豆腐を断って願うのは先輩との両思い。
おまじないの失敗を恐れた結果、謎の怪力を手にしてしまう。
風変わりなイケメン・小梅と共に、後輩・萌子のボディガードを務めることに。どたばたな展開でくすりと笑いを誘う。
冷たい司書・高遠さんと明るさが取り柄のあかりの心の通い合いを描いた「緑の頃わたしたちは」だーいすき！多分こういう、一見冷たいんだけど本当は優しいおにいさんキャラが好みなんだと思う、私。
高遠さんがたまに見せる笑顔にきゅん♡
こういうちょっと冷たい人の笑顔を見ると、どうして嬉しくなってしまうんでしょうね。
ラストは涙涙涙。こういう展開だって薄々気づいてはいたけど、それでも泣いてしまう。はーーー切ない。高遠さん、絶対はりきって取りにきてよね！！！
きみのことすきなんだ 谷川史子
大好きなあの子と家業を継ぐ。そう、ずっと夢見ていた。
魚屋の跡取り息子・慎一。電車で見かける女の子と両思いになるも、2人の間には大きな問題があった。彼女の奈美はひどく魚が嫌い。大好きな魚屋の仕事と奈美への思いで頭を悩ませる。
思い通りにいかない運命の相手との出会いを描いた短編集。
表題作も大好き、乙女のテーマも大好き！乙女のテーマに関連する騎士のマーチも勿論大好きでしてよ？
大きな障害があっても、乗り越えられる時とそうじゃない時がある。乗り越えられずとも、運命の相手なこともあるんだよねきっと。来世では結ばれるに違いない！
障害も、家柄が〜とかじゃなく、お魚が嫌いといったもので谷川ワールド全開！ああかわいい！
くじら日和 谷川史子
父の仕事の都合で大家となった勇魚。保護者兼管理人として、従兄弟の鶴ちゃんと共同生活をすることに。初恋の人との再会で恋心は再燃。勇魚は想いを伝えるが、突如鶴ちゃんは引っ越していく。同居解消後、鶴ちゃんが気づいた感情とは。小説『くじら日和』に、今、ふたりの恋物語が重なる。
私、これすーーーっごく好き！！！
ねぼすけで料理が苦手だけど、好きな人への気持ちはいつでもまっすぐな勇魚がヒロインとして魅力的。恋のお相手の鶴ちゃんがまたいい男なんだよね…。どっしり構えたお兄ちゃんぽさがありながらも、深い悲しみを背中に背負っていて臆病さを持っているのがときめきポイント！
長髪の美青年って時点で推せるんだけどさあ！自分の気持ちに気づいて、相手が読むかどうかもわからないのに小説に書くという朴訥で愚直なところも好き。何度読んでも、読み終わったときにワアアアア！って思う。
花いちもんめ 谷川史子
いつか、あなたの妹でよかったと思う日がきますようにーーー。
実の兄への密かな恋心。
絶対に恋人になんてなれない、そう分かってはいるのだけど。
それでも、優しくされるたび、想いが溢れそうになる。
ねえ、ずっと大好きよ。
デビュー作を含む、好意の裏側の「決断」を描いた作品集。
作り物の世界の兄妹ものって、どこか生々しさがあるものが多いと思うの。可愛い妹に好かれて悪い気はしないし、1番身近な異性だし。男性向けの漫画だと妹におねがあい♡とおねだりされて理性がぐらつく、或いは流されるパターンをよく見かける。
でも、なんてったって、少女漫画ですからね！R指定なしの少女向けの漫画ですもの、兄が理性を失うことはないわけです。
好意に気づいたとしても、自分が妹を愛していたとしても、それを口にすることも行動することもなく。関係性としてはただの大好きな兄、大好きな妹の域を出ないのが安心できるところ。
一緒に歩こう 谷川史子
願わくば私の隣で、どうか、あなたが幸せになりますように。
園子は弟・次郎の通う幼稚園教諭に片想い中。告白を決意するも、綺麗な女性と一緒にいるのを目撃し、傷つくことを恐れて先生を避け続ける。卒園式の日に明かされた園子への想い。将来の夢とともに走り出す、エネルギッシュな作品。
同じように夢に向かって頑張る同志がいちばん強い存在かも。あと、幼馴染で親公認カップル。
谷川さんのお話は、恋がうまくいってもだめになってしまっても、好きになったことを後悔することなく、この先のほんのり明るい未来が見える。恋心や愛をきちんと噛み締めて明日へと歩き出すんだよね…いい…。
外はいい天気だよ 谷川史子
近くにいるのに距離を感じる。なんだか、あたしばっかり好きみたいで、悔しくて寂しい。
水月は、落ち着いた年上の彼・誉と交際中。誉から確かな好意を感じるも、あっさりしていることに不安を抱く。不満をぶつけた水月に、誉が打ち明けた秘密はーーー。
両片想いの3組を描いた連作短編集。
誉の、水月の自宅訪問時の態度がめーーーっちゃ好き！礼儀正しさと余裕のなさが両立していて最高で、にやにやしちゃう。いいぞもっと余裕をなくすんだ！クールな誉のギャップに全読者が胸をときめかせる…トクン
愛はどうだ！ 谷川史子
初恋はまだ。だけど、いつかすきな人に愛されたい。
小町は少女漫画家・春海まりもの大ファン。春海の素顔を知りショックを受けるも、優しい一面に惹かれる。自慢の姉・百合絵と両想いであることに気づき、春海の弟・御徒町と共に2人をくっつけようと奮闘。
まっすぐな想いが眩しい作品。
お姉ちゃんも可愛いし、小町もピュアでまっすぐで本当に可愛いの！
ちょっといいなと思っていた相手の言動に揺れる気持ちもわかるし、すきだから幸せになってほしいと願うのもわかるーーーッ！大好きな姉が恋をしたことで寂しさを感じるのも、そりゃそうだよねえという感じ。明るくてパワフルで大好きな作品！
春海の双子の軟派な兄・賞太の恋物語もすごく好きなんだーー！
「もし今ひとつだけお願いごとができるんなら 思い出の中の賞太先生はいらないからこれからの賞太先生をくださいって言う 叶えてもらえたらずっと先まで一緒にいて ケンカしても泣くことがあっても おなかが出ようが ハゲになろうが それだってすごく楽しみよ」
名言！こう思えるような恋って素敵だと思うし、こんな風に想われたら幸せだよね。
P.S.アイラブユー 谷川史子
「またね」ー君のその言葉を思い出す度、何度だって頑張れるよ。
翻訳家の一三子は図書館で、少年・草市に懐かれる。結婚という選ばなかった道を意識して苦しくなるが、草市の言葉と繋いだ手の温もりで力付けられ、今の仕事をずっと頑張ろうと強く決心する。背中を押してくれる一冊。
全ての悩めるアラサー女子に贈りたい。仕事と結婚・出産どちらを取るか問題。自分で決めて選んだことでも、これでよかったのかなと苦しくなったことがある人には刺さると思う。
私は体調を崩して無理がきかないというのもあり、結婚を選択した側の人間だけど、両立する方法があったんじゃないかと考えてしまう夜もあるよ。。
ブルー・サムシング 谷川史子
あの頃ダメなところさえ愛おしく思えたことも、現在進行形の心に秘めた片想いも。全ての「青いなにかを」持った人に贈る心震える短編集。
大事にしてもらうこと、誰かを大切に想うこと、そして自分の心に正直になること。近すぎて気づかない大切な感情に気付かされ、なんだか泣きたくなる。
バイトも続かず、自立とは程遠い凛が姉の家を追い出され、家探しをする「途中の棲家」が大好き〜〜！内覧しながら、凛が自分の住みたい家の条件を考えていく様子に元気付けられる。「自分は何が好きで 何が嫌いで どんなふうになって毎日生きたいか そういうの全部わかる」
こう言える不動産屋さん、とても素敵だな。
他人暮らし 谷川史子
誰かを愛したい。唯一無二の存在として選ばれたい。条件で決めた結婚なのに、つい足がすくんでしまう。
ひとりが好きな純花の元へ身一つで転がり込んだのは、女友達ふたり。ひと月限定の同居生活は、自分の気持ちと真剣に向き合うきっかけとなる。誰かを大事に思うあたたかさを感じる短編集。
離婚した純花、仕事に邁進する頼子、花嫁の夢を叶えたサワ。それぞれ結婚に対して気後れする部分がある。開き直ったりおちゃらけてみるものの、癒されることはなくて。女3人の共同生活を始めることで、本当の気持ちに気づいていく。彼を大切にできていなかったわけではないこと、誰かを愛したいこと。
理想に近い相手との結婚を決めたサワの、結婚したい理由が刺さる。才能があるわけでも続けたい仕事があるわけでもなく、ひとりで生きていく自信もないなら結婚するしかない、と。「一生一緒にいたいくらい好きな子なんだって いい子なんだよって 誰かの人生のたったひとりに選ばれてみたかったの」
5月
メリー・ポピンズ(本公演)
通算2回目、初の本公演！
プレビュー公演後に細かい台詞とか表情も変えたと思うんだけど、これはこれでめちゃすき！！！
最後のシーンのために、よく見える席をとってよかった。微笑みマリー美…！
スパカリも大好きだが、step in timeの大貫バートが好きすぎる〜〜〜
ざっくりの記憶だと、3/24プレビュー時に最後のシーンは無表情のままだったんだけど、会場を見渡して微笑むようになったのね！口が動いてたけど、濱田メリーなんて言ってたのかしら。
カテコは写真OK、動画撮影はNGな旨、開演前にアナウンスが入ったのもよかったな◎
何度見ても大好きなミュージカル！毎年やって欲しいくらい！！！原作含め、本当にハッピーな気分になる。
バケモノの子
心の剣を構えるんだーーー。
母を亡くした少年は強さを求め、渋天街へと足を踏み入れる。九太と名付けられ、バケモノ・熊徹に弟子入りし、次第に親子のような関係に。青年になり、渋谷で同じ年頃の楓から勉強を教えてもらううちに、本当の自分について悩み始める。心の闇との向き合い方を描く名作。
笠松さんの一郎彦ォォォ…！！優秀で神経質な長男が闇堕ちするのたまらんかわいい！！！一郎彦の口元隠す衣装も最高すぎるね〜☺️💕周りに比べて成長が遅いことを気にして、最終的に闇に飲まれるまでの演技に、そのままの君でいいんだよと言いたくなる。真面目な長男ぽさを醸し出すのがうますぎるんよ…！
ちょこちょこアレンジされているものの、肝心なところは魅せてくるのさすが劇団四季！！最新技術も用いてすごかったな〜！あとね、衣装がかわいい！アンサンブルの女性陣の衣装がツイードっぽくてめちゃかわだったの！！私あのワンピースほしいです！グッズ化してください！
韓さんの多々良もめっちゃ良…！！！ジーニーの時も最高すぎましたが、多々良もお茶目な悪友感がたまらんね〜！
エレファント・ソング
医師の失踪。患者・マイケルに事情を聞くも、翻弄される院長。合間に挟まれる象の話の意味とは。精神病院の診察室で繰り広げられる、緊張感あふれる会話劇。
マイケルの煙に巻くような演技に見事に誘導されてしまった。象のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる姿に、胸が痛む。。
1時間40分と短めでありながら、会話がぎゅっと詰まっていて濃厚な時間だった。一瞬たりとも見逃さぬように目をかっぴらいていたら、眼球乾いた。人を弄ぶ癖はきっと、自分のことを見て、話を聞いて、愛して欲しかったから。思いがけない結末に、やりきれない気持ちになってしまう。いい舞台だったな〜。
推しの井之脇海くんがほんっとうに可愛くて、ピンクが似合うんだ〜！顔も小さくて色白で、狂ったような演技も上手で、ラストの涙にライトが当たって、はっとするほど綺麗だった。若手実力派の階段を物凄い勢いで駆けているなと思う。これからの活躍も楽しみ！また舞台に出てくれるのも楽しみにしています！
この井之脇海くんかっこよすぎる〜〜！
食べたもの
コーヒートレジャー@Paul Basset 渋谷ヒカリエShinQs東横のれんマチ店
観劇後に食べたパフェ。
コーヒーとチョコレートと、あんこ。
不思議な感じ。でもおいしい…！大人の味がする。
5月読了 52冊
目標から17冊プラスでした！うれしい！
小説
中庭の出来事 恩田陸
人気脚本家が毒殺された。一人芝居『告白』の主演女優候補3名に嫌疑がかかる。彼女達の告白には掴みどころがなく、推理は混迷する。読者はいつしか霧の中を彷徨い、到着したのは中庭。そう、すべては中庭の出来事だったのだーーー。見られることへの緊張感が漂う、現実と虚構が入り混じる物語。
最後の最後でそうきたかーー！と膝を打つ作品。お芝居が好きな人にはぜひ読んで欲しい〜！難しいだろうけど、舞台で見たいよ〜ぜったいおもしろいよ〜！！
複雑だから、構造を理解するのにここ最近で1番じゃないかと思うくらい頭を使った🤔
私はダークネスで不思議な恩田作品すきです！
p.93 「女は未来に生きる動物だからねえ。彼女たちにとって、昔の男は、しょせん『なかったこと』にしたい過去なんだよな。実際、あいつらと来たら、本当に忘れてるんだものな。リセットどころじゃない、記憶から抹消されてるよ、俺たちは」
た、たしかに。。
グリーン・グリーン あさのあつこ
農林高校の新米教師と生徒達の成長物語。失恋下で頬張ったおにぎりに感動し、棚田の綺麗な村で教師になる真緑。個性豊かな先輩達に囲まれ、本物の教師へと成長していく姿に、頑張れと声をかけたくなる。物語中で第三次産業の問題に触れられており、日本の産業の発展について考えさせられた。
主人公が豚と話せるというファンタジーじみた設定も、農林高校という環境では馴染んでしまう。いいアクセント、とでも言おうか。ただ育てるだけではなく、それをどう売っていくか。勉強のできるできないではなく、頭を使わないと経営者としてやっていけない、というのがリアルだった…。
本と鍵の季節 米澤穂信
図書委員のW探偵が活躍する、ビターなミステリー小説。物事を真正面から受け止める堀川と、穿った見方をする大人びた松倉。謎の解決に挑むうちに、委員会で顔を合わせるだけの関係から大切な友人へと変化していく。収録の4篇とも金銭が絡む話で、道徳的なことも含め、考えさせられる。
背筋が少しずつ寒くなっていく感じで、小市民シリーズとは全然温度感が違う。犯罪の香りもする。久しぶりにダークな米澤穂信作品に触れましたね。
ダークといえば、『儚い羊たちの祝宴』もおすすめです。
ひとりずもう さくらももこ
どんなに憧れても、ここは原宿でもないし、中森明菜にもなれない。せいぜい私は少女B。
胸が育たないように祈ったり、理想の好青年との出会いに想いを巡らせたり。一見馬鹿馬鹿しいようで、当時の自分にとっては一大事。ひとりずもうのような滑稽さに、笑いながらも過去を思い出してしまう。
かくいう私も胸が育たないように祈っていたし、理想の好青年が理想のシチュエーションで声をかけてくれると信じて疑わなかった頃があります。
当時、種村有菜にどハマりしていたこともあり、大人になったら皆、神風怪盗ジャンヌのまろんみたいな、いわゆる骨格ウェーブの華奢巨乳になるんだと思っての。冷静に考えてそんなわけあるかいな！
「吉華は軽いな 羽がはえてるみたいだ」
言われたかったセリフを今、夫にねだっています〜〜！
漫画
ハチミツとクローバー 羽海野チカ
ダサくてクサい僕らは「青春スーツ」を身につけ、明日へと駆けていく。いつかは光が見えると信じて。
風呂無しアパートに住む美大生・竹本は、はぐみに一目惚れ。先輩の森田・真山と貧乏暮らしをしながら、期限のある青春を謳歌する。それぞれの片想いの行方とは。素朴で懸命な恋を描いた名作。
中学生のときに大人買いした漫画。
私、真山が好きかもしれない。好きな人から電話が来たら飛んでいくところとか、好きな人からの着信音をムーンリバーにしているところとか。あと想いを寄せられていても、一定の優しさをもって接するところとか。まあ片想いしている側からしたら、諦めきれなくなってしまうとは思うのですが。（例 山田あゆみ）
当時は、はぐちゃんが最終的に好きな人ではなく別の人を選ぶの、まったく理解できなかったのに、今では納得してしまう。そりゃそうだよね、と。ああ、これが大人になるってことなの？！
究極にお金がなくて、公園でシャンプーしたり、泥酔してくだをまいたり。ダサくてクサいのに、彼らがどこか羨ましくもあって。時間はあれどお金のない美大生たちが作品に、好きな人にありったけの愛を贈るさまは強烈。私もあんな風に熱くなりたい。
想いの形が歪でも、自分と結ばれなくても願うことはただ一つ。どうか幸せで。
そうそう、ハチクロにはコミックス未収録話が２つあります。
商店街のパン屋さんのお話「やさしい風」と、野宮さんのいちゃらぶ話「僕のたからもの」。
どっちも野宮さんが出てくるから、野宮さん推しはぜひ読んでください！！
桜蘭高校ホスト部
静かに勉強できる場所を探していただけなのに。突如800万もの借金を負う藤岡ハルヒ。身体で払えと、ホスト部に入部させられる。家柄・財力に恵まれ、暇を持て余した美麗な男子6人とお嬢様方をもてなすうちに、新たな感情が芽生える。超金持ち学校で繰り広げられるハイテンションラブコメディ。
ハルヒメインであらすじ書いておきながらアレなんだけど、完全に環の物語だよね。。環がどうして今の環になったのか、彼の性格だからこその周囲との関係も描かれていて、いい子なんだなあって思う。まあちょっと色々残念なんだけど、それもよし。環しあわせになるんだよ〜という気持ち。
いつ読んでも面白くて大好きな作品！
その着せ替え人形は恋をする 福田晋一
雛人形が好きなことを隠してきた新菜。推しへの愛に浸る海夢に圧倒され、海夢のコスプレを手伝うことに。磨かれた裁縫の腕で、繊細でリアルな衣装を作り、話題に。フットワークが軽い海夢に振り回されながら、雛人形のかしら師になる夢に向かって邁進する。「好きなもの」に自信をもてる一冊。
アニメでドハマりして全巻購入。海夢ちゃんが本当にかわいい～～憧れのギャルって感じ！！あんなギャルが近くにいたらすぐ好きになってしまう！！！お肌のプルプル感といい、たまらん可愛さでした。推しコンテンツの話をしている姿がとっても幸せそうで、見ているこちらも大変幸せな気持ちになりました。ありがとう。。。
私の百合はお仕事です！ 未幡
完璧なソトヅラの陽菜は、愛らしい笑顔を振りまき、今日も夢のために邁進する。玉の輿に乗るーーーそのためなら、天使にだってなる。ひょんなことから、お嬢様学校という設定のカフェで給仕すること。きらびやかに生徒役を演じるもだが、「お姉さま」発言でビジネス百合の世界に足を踏み入れる。
可愛らしい見た目と裏腹に計算高い美少女が、きつめ美少女と因縁の再会を果たすところに萌えが止まらない！！！姉妹の契りを結ぶのも最高すぎて！！！涎の海で溺れそうです（ばっちい…）陽菜の一言で一喜一憂する矢野が好きすぎる。照れ顔と困り顔のアクリルスタンドって、発売予定あるんでしたっけ？コンセプトカフェ好き、百合特有の姉妹関係が大好きな人に全力でおすすめしたい。な、なんと現在アニメも放送中！！！
その他
着こなしで美しくなる35の習慣 大塚りえこ
なりたい私になるための儀式。それが服を身につけるということ。
服装に関する美しくなるための習慣が紹介されている。誰かに言われた似合う/似合わないという言葉は全て忘れ、自分のときめきを追求する。自分のいいパーツを見つけて大事にする、というのは今日からできそう！
終始、自分らしく「好き」を身につける良さが語られていてテンションあがった💗コンセプトを決めることや、なりたい自分と外見を一致させること。好きなブランドについて惹かれる理由を考えてみるとか、最新トレンドより大切なのは自分らしくあることとか。自問自答ガールズ、好きなんじゃないかな…
p.53 単に持つこと自体に憧れてハイブランド品を持っても、残念ながらそのブランドに負けてしまうことがあります。
めちゃわかる….。ハイブランド品をお迎えするときには、どういう性格で・どういう生活を送って・何が好き等のライフスタイルを定めて、それが板についてからにする！まだまだ買えん！
6月
パンドラの鐘
長崎で見つかった一本の釘。考察は古代の世界へ繋がっていく。保身のために重ねる口だけの約束。狂気が狂気を呼び起こし、数少ない勇気は救いに。鐘に隠された秘密とは。
ミズヲとヒメ女の姿に、正しくあることの難しさを思い知らされる。
心は時代を超える、そう信じてやまない。
よすぎて放心しちゃった。
カテコは涙目。。
現代と古代が入り混じり、鐘のこと、この地の謎を解き明かしていく。
ミルフィーユの如く塗り重ねられた嘘と真実。守りたいだけなのにどうしてこんなにもうまくいかないんだろう。苦しくて切ない。
成田凌、初舞台らしいがめちゃよかった〜〜。
葵わかな、可愛さが溢れ出てて、ンンンカワイイって感じでした！和服ぽい服装よく似合うよねえ…(わろてんかとか)凛とした感じと愛らしい感じがぴったりでもうね…好きの極みだったわ…。あっちゃんのああいうキャラも超好き！！振り回し癖のあるお嬢様、めちゃ似合うんだよなあ！！
6月読了 26冊
目標を6冊上回りました。
小説
殺人出産 村田沙耶香
確かな殺意を胸に、10人の出産に挑んだ『殺人出産』を含む、愛にまつわる「生」を描く短編集。
違う世界を覗き見てしまったような、そわそわした気持ちが終始つきまとう。ちょっとした違和感は次第に気持ち悪さへと変わる。生まれ、恋をして、愛し合い生涯を終える。ただそれだけのことなのに。
殺意なんて、特別な誰かが持つ感情ではなく、誰しもに芽生える可能性があるもの。憎しみのほんの少し先にあって、あいつがいなければ、そう思っているうちに辿り着いてしまうのだろう。抱え切れないほど大きな衝動がある人間にとっては、これは一種の救いなんだろうな。とはいえ薄気味悪さは拭えない。
小さいおうち 中島京子
死後に見つかった一通の手紙。彼女の晩年の後悔の理由とはーー。
赤い屋根のおうちに住む平井家。玩具メーカー勤務の旦那様と美しい時子奥様、可愛い恭一坊ちゃん。長年仕えた女中・タキの回顧録に隠された秘密とは。昭和初期のモダンで華やかな様子と平井家のハイカラな生活にうっとり。
戦争が始まり、次第に生活が質素になっていく描写に、こうやって暮らしの中に戦争が影をさしていくんだなって。教科書やテレビ、話を聞いて認識していた昭和初期よりずっと華やかで楽しそう。解説に書いてあったけど、日本に入ってきた西洋文化が発展した時代なんだって。だからこんなにモダンなんだね。
彼女のこんだて帖 角田光代
手の込んだ料理を作ることーーーそれは、元気になる魔法のスイッチ。
落ち込んだ時、勇気を出したい時。手作りの料理が、明日からの活力になる。特別だけど、ちょっと頑張ればできる料理の数々に、意欲が掻き立てられる連作短編集。美味しい食事でお腹を満たすことは、自分をも満たすのだ。
ひとつのお話が超短編だから、あんまり読むの得意じゃない…という人にも気軽に手に取ってもらえるんじゃないかなあ！どの料理もおいしそうでお腹空いちゃうね〜。
なんとか妹を元気付けたい兄のお話と、テーブルの上での世界旅行を楽しむOLのお話と、こっそり料理教室に通う店長のお話がすごくすき〜！
四畳半神話大系 森見登美彦
「薔薇色で有意義なキャンパスライフ」に憧れ、足を踏み入れたのはーーー。
唾棄すべき友人・小津や理知的な明石さんに囲まれ、並行世界で繰り広げられる自堕落で猥雑な日々。「〇〇を選んでいたら」と棒に振った2年間を自虐的に回想する。四畳半の部屋で起きる、不可能と可能のはざまの物語。
小津、本当に唾棄すべき友人で笑っちゃう。人のずるいところを集めて圧縮したような人間なのに、どうも嫌いになれないのよね。
森見登美彦、どうしようもない人（たまに動物とか天狗とか）を魅力的に書くのが本当にうまくて、読みながら、ついにまにましてしまう。
いもうと 赤川次郎
亡き姉・千津子の声が聞こえなくなった妹・実加のその後の物語。ひとりで生きると決めた実加の元へ、心の雨宿り先を求める人々が押し掛ける。一線引きながらも、甲斐甲斐しく面倒を見る姿に、つい妹の成長を見守る姉の気分に。現実味を帯びた仄暗さが『ふたり』から11年経ったことを実感させる。
前作同様のファンタジーなら、千津子の声が聞こえるようになってふたりの不思議な共同生活の再スタートを切るんだよ。でも、これはそうじゃない。27歳の実加の現実の物語。魔法は解けてしまい、突き飛ばされるように、辛い現実世界で暮らすことになる。リアルすぎる『ふたり』のその後なんだよね…
そして五人がいなくなる はやみねかおる
古びた洋館へと引っ越してきたのは、なんと自称名探偵。堕落した生活を送りながらも、実は幾つもの事件を解決してきたという。ある夏の日、出かけた先の巨大遊園地で失踪事件が起きる。5人はどこへ消えたのか。隣人の三姉妹と共に謎解きに挑む。あの頃の高揚感を思い出す、シリーズ第1作目。
私が読書好きになったきっかけ。
小1の私の本棚に入れてくれた母、ほんとうにありがとう〜〜！！この本と出会ってなかったら読書好きになってなかったかもしれないし、推理小説を好きになることもなかったと思います。
今の私があるのは、『そして五人がいなくなる』のおかげといっても過言ではない。
冒頭文、今でも諳んじられるよ！
亡霊は夜歩く はやみねかおる
伝説の亡霊が蘇るーーー。
岩崎三姉妹の通う虹北学園に伝わる4つの伝説。学園祭に向けて盛り上がりを見せる一方、次々に起きる不穏な出来事に生徒たちは動揺を隠せない。まるで、伝説が現実に起きたかのよう。亡霊の正体、そして目的とは。未来へと繋がるバトンに胸が熱くなる、シリーズ第2作。
何度も読み返してるシリーズだから、亜衣の冒頭の自己紹介誦じられる！三姉妹が中学でめちゃモテだってこと、熱心な読者だった頃から20年以上経っても納得できないけど。レーチとのイチャラブは大変良い！いいぞいいぞもっとやれー！50円玉のくだりにきゅん。レーチ、しょっぱなから飛ばしてくるじゃん！
中学生である亜衣やレーチの視点で語られる何気ない言葉に重みがある。
両親と夕食をとることの意味、大人になってから失敗した時の対応。
大人になった今だからこそ、重要性がわかることがたくさんある。改めてこのシリーズを読むことで、そういったことを再確認していくんだろうな。
読書量も増え、充実した読書ライフが送れていてはっぴー！！
ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございます✨
7月～9月、10月～12月分も鋭意作成中なので、引き続きよろしくお願い致します！
